施設に入っても「帰れる家」を残しておくという選択

先日、ひとり暮らしをされていた方から、
「もう自宅での生活が難しい」ということで、
施設入居が決まったとご相談を受けました。

入居後は自宅を処分する予定とのことで、
片づけについてのお話でした。

施設に入るとなると、
入居費用や今後の生活費のことを考え、
「早く自宅を売らなければ」と思われる方も少なくありません。

ですが私は、
急ぐ理由がなければ、自宅の売却や片づけを急がなくてもいい
と考えています。

なぜなら、
施設での生活が始まってみて初めて、
「やっぱり自宅が恋しい」
「もう一度、あの家に帰りたい」
そう感じる方が、実はとても多いからです。

新しい環境に慣れることは、
年齢を重ねるほど、簡単なことではありません。

もしその時、
すでに自宅を売ってしまっていたら――
「帰りたい家がない」という現実だけが残ってしまいます。

それは、後悔につながることになります。

ひとりで暮らすことが難しくなっても、
すぐに「もう自宅では無理」と決めなくてもいい場合もあります。

介護保険のサービスを最大限に利用し、
それでも足りない部分は、
付添いや生活支援などの自費サービスを組み合わせる。

名古屋市近郊に限られますが、
その自費サービスの一部として、付添いや買い物同行、片づけなど、
私がお手伝いできることもあります。

そうすることで、
住み慣れた自宅での生活を続けられるケースもあります。

もちろん、施設入居が最善の選択となる方もいらっしゃいます。
でもそれは、
「ほかの選択肢を知ったうえで決める」ことが大切だと思うのです。

片づけや自宅の処分は、
一度進めてしまうと、元には戻せません。

だからこそ、
少し立ち止まって考える時間を持ってほしいと思います。

その方にとって、
いちばん安心できる暮らしはどこなのか。

自宅なのか、施設なのか。
あるいは、今は施設で、将来また自宅に戻るのか。

その選択を、後悔のないものにするために、
私は片づけのご相談を通して、
一緒に考えるお手伝いができたらと思っています。